塾講師、かく語りき

塾講師、かく語りき

合同会社ディープグラウンド(DG)が運営する、京王線千歳烏山駅にある中学受験塾、烏山進学教室。講師が語る、学問に関係あることないこと。

立体大好き

人には、得意なものと苦手なものが少なからずあると思います。

例えば私の場合は、理科は得意だけど、社会は苦手だとか。

食べ物で言えば、肉類は大好きだけど、魚介類は苦手だとか。

誰にでもあるものですね。

 

塾で勉強を教えていると、どの生徒も必ず何かしらの苦手意識を持っているのがわかります。

そのうち、理系分野で特に多いのが「立体図形」に対する苦手意識。

今週の授業テーマがまさにこの立体図形なのですが、今日の授業でも阿鼻叫喚。夏期講習などで1度見たことのある立体の問題ですら、四苦八苦でなかなか解き進められません。

 

授業中、ちょっと生徒に話を聞いてみると、

 ・どんな立体なのかわからない

 ・図が立体に見えない

 ・そもそも立体って何?

 ・立体の種類多すぎ

といった具合。かなりマイルドに書いていますが、実際の言い分は相当なもの。随分と嫌われているようです。

 

特に2つ目。

生徒曰く、問題用紙に印刷された立体図形が、(単純な直方体などはともかく、)複雑なものになると立体として認識できないそうです。

たしかに複数の立体がくっついてたり、逆に削られたりしたような複雑なものは、大人でも苦戦するときがありますからね・・・。

 

この悩みは図形の範囲特有のものだと思います。通常の問題は数字や日本語がわかれば解けますが、立体図形の場合、立体に見えない図形だけ出されて解け!と言われても、立体に見えないのですから解きようがないわけです。

解けない問題を何度も目にするうち、「立体図形の問題は解けない」という意識が強くなり、苦手になっていくのですね。

そして1度苦手意識を持ってしまうと、その分野に向かう気持ちが立ち消えてしまうので、勉強しようとしなくなる。こうして負のスパイラルが形成されていくことになります。

 

このようなとき、先生はどのようにして生徒に接するか。

 

とりあえず私が毎年やっているのがこれ。↓

 

 

 

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 立体大好き(立体)

 

これを生徒に書いてもらいます。

 

下らないと思いました?

実際下らないとは思います(笑)

 

ですが、出題された複雑な立体図形を書けない(書こうとしない)生徒でも、これだったら書いてくれることも多いです。生徒としても気楽に取り掛かれるのでしょうね。

 

で、立体を理解するのに必要な知識(正面から見た図・ななめの平行線・つないで立体!)をそっと植えつけます。書く立体は正直何でもいいのですが、「立体大好き」と何回も書いていれば何か暗示の効果もあるかなぁと思ってこれにしています(笑)

 

まぁ、このやり方が正しいのかどうかはさておき、とりあえず楽しそうに立体図形を書いてくれればいいかなと。

何も書かないよりはきっといいはず・・・!