DGベースとは何ぞや
今年から新しく始めたものといって、今まで出し惜しみしてきた「DGベース」。
ついに、その全貌が明らかになる時が来た。
単に、各ネタがなく、この日まで伸びてしまっただけ(笑)
実は、このDGベース。
その前は、「口頭試問」という名前で、歴史的には桐朋女子の対策としてスタートした。
しかし、紆余曲折を経て(書きたいことを本当に書いてしまうと炎上必至なので)、
昨年度はボードゲームを通じて学力を高める講座となり、結果として、塾生全体の成績は次年度よりも高いものになった。
そして、本年度はいよいよ「DGベース」として、生まれ変わった。
私の作成した口頭試問は、今や、渋谷学園や鴎友学園などの難関校と言われる学校の問題と的中し始めていたのだが、こうした問題にきちんと対応できるようにするためには、単なる問題演習だけでは不十分であると考え始めた。
というのも、従来、教科の勉強よりも「口頭試問」みたいなものが得意な生徒が弊社に集まる傾向にあったのだが、
近年では、受講生全体の傾向として、
未知の事象に対するアプローチ、
自分なりに根拠を持って解答を作成する、
自分の言葉で相手に伝える、
という点が弱くなっていると感じたからだ。
このような、学習の「ベース」となる部分を涵養していくという意味から、「DGベース」と名付け、今年からスタートした。
DGベースの理念
まぁ要するに、教科学習の前段階の筋トレみたいなイメージで相違ないのだが、
所謂「適性検査型」や「探求学習」との違いについて書いてみたい。
まずは、「適性検査型」に関してだが、もちろん、こうしたタイプの試験にも対応しやすくなることは間違いない。ただ、ある特定のタイプの試験を念頭に置いているものではない。必ず図表やグラフを用いるとか、そうしたタイプの物とは異なる。もう少し、基本的な学力というか考える力の礎部分から作っていこうという発想だ。
次に、「探求学習」との違いについて。この探求学習は、最近、注目され始めていて、私たちも比較的な好きなタイプのアプローチだ。勉強の出発点としては、よいアプローチと言える。ただ、残念ながら、必ずしもこれ自体が教科学習の得点率を高めるわけではない。
もちろん、このような点が「探求学習」の価値を下げているわけではない。要するに、ゴールの設定の問題だ。
私たちは、「進学塾」である以上、必然的に教科学習の得点を高めることが求められる。本来、探求型の学習もやり方によって、十分に教科学習に資するという考え方から、私たちは、教科とのつながりをより意識したものとして提供している。
ややまとまりがなくなってしまったが、「考える」マインドと技術をしっかりつけて、その結果を教科教育にも反映していこうというもの。
進学塾としては、「得点を取らせる」という観点からすると、非効率な点もなくはないと思うが、そもそも、黙っていても受験勉強にのめりこむタイプは多くない私たちの塾においては、必ずプラスに働くと思っている。
じゃあ何するの?
DGベースは、各教員が月に1回担当で一応、4人の役割分担が決まっている。
とはいえ、越権・越境大歓迎。
そもそも、そんなにきれいに区分けできるものではないし、役割も抽象的なものなのだから。
trelloというアプリを活用して、お互いの担当分野に勝手に押し付けて自由に提案していいことになっている。
4人の役割は下記の通り。
末廣:協働
田川:アウトプット
塾長:根拠と仮説
櫻井:実戦
私のことをよくご存じの方は、つっこみどころ満載ですね。
性格診断などで、「協調性」に問題があると出まくる私が「協働」を担当するのですから(笑)
ただ、私のところで意識しているのは、「俯瞰する力」と「役割分担」、そして「コミュニケーション」。
全体を俯瞰することで、役割分担の必要性に気が付いてほしい。
そして、「役割分担」をきちんと機能させるためには、相互に「コミュニケーション」をとる必要がある。
ところが、言葉が足りなかったり、はたまた、聞き取る力に問題があったり。。。
思いのほかうまくいかないものである。
試行錯誤を繰り返しながら、色んな力をつけていく機会を増やすことがDGベースの一つの狙いなのだ。
どんなことをしたの?
それで、どんなことしてるの?というのは気になるところだと思う。
それぞれがやったことを私が書いてしまうと、「ブログのネタを盗るな!」と叱責されそうなので、自分のところだけ(笑)
まず、初回はオリエンテーションでかなりの時間を使ってしまったので、簡単な「ロンゲストドミノ」
ルールはいたってシンプル。
「せーの!」で一番長い時間続くドミノを作った班の勝ち。
ただし、ギミックを〇個以上使うなどの制限が一部ある。
また、設計図を書かせて、だれがどこを担当するなど、役割分担を意識しやすい恒星となっている。
上手に役割分担ができた班、リスクヘッジに気が付かずにドミノが壊れてしまう班など。大切なことは、自分の班の失敗と他の班の成功を次に生かすということ。
そして、今月実施したのは図形の再現。
これは、イモニイの授業をヒントにしている。
「奇跡」が起こる名もない教室。超進学校のカリスマ数学教師の壮大なる実験(おおたとしまさ) - 個人 - Yahoo!ニュース
ただし、「色」という要素が加えられているほか、
時間によっては、「司令官」「伝達係」「組立係」などの役割が与えられたりする。
今回は、正確に再現できた班はなかったものの、そもそも元の図形が難しすぎたのだ(笑)
今後のDGベースとか
「教科の枠を超えて、教科の力を鍛える」という一見矛盾したテーマ。
ただ、DGでの学習の起爆剤になってくれればと考えている。
もっともこれは、むしろ幼稚園とかでもやりたいなと思うような素材でもあったりする。
そういえば、先日のDGゲーム会で、一旦暗礁に乗り上げかけた幼児教育ブランドの立ち上げ。
それでもご相談や、ご要望が多く、とりあえずは4月を体験月間、5月から正式リリースという形でやっていこうと思っている。
名前とかコンセプトは決まってきているのだが、ここで書いてしまうと、またネタが枯渇してしまうので、この話はまた今度。
まずは、娘で実験じゃあ!