塾講師、かく語りき

塾講師、かく語りき

合同会社ディープグラウンド(DG)が運営する、京王線千歳烏山駅にある中学受験塾、烏山進学教室。講師が語る、学問に関係あることないこと。

ホワイト解答用紙デー

今日は3月14日

世は正にホワイトデー

 

・・・ですが、特に話題は無いのでスルーしようと思います。

 

 

算数のお話。

当塾では、毎週日曜日の授業で、カリキュラムに沿った「週テスト」というものを行っています。このテストの特徴の一つが、「問題が載っている用紙」と「解答を記述する用紙」を別にしていることです。

(解答用紙システム自体は特段目新しいものではないと思います。)

 

こちらが解答用紙。

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↑このように、問題ごとに解答を書き込む欄が分かれています。

 

 

で、気が付いていただけたかと思いますが、解答スペースが結構広め。このスペースは、「途中式」を書くためのスペースです。

 

途中式とは、問題を解くために使った式のこと。

どんな簡単な問題でも、正解に至るまでにはたいてい1つ以上の式が必要になります。

(例題:1個30円のリンゴを4個買った時の代金は?)

(途中式:30×4=120)

 

当塾はこの途中式をしっかりと解答用紙に書くことを推奨しております。

 

 

理由として、途中式を書くことにはこんなにメリットが!

(1) 一度自分の手で解き方を記述するので、理解度が上がる

(2) 間違えたときに、どこで間違えたのかがわかりやすい

(3) 実際の入試でも部分点がもらえる場合がある

 

(1)は、同じ問題を再び解くことになったときに効果を発揮します。

同類の問題の正解率が上がるでしょう。

(2)は、間違いを見つけてそれを自ら直すことによって、同じ間違いをしないようになります。自学自習の効率が上がるでしょう。

(3)については、学校によっては解答スペースを大きくとって途中式を書かせる入試問題もあります。単純に入試の点数が上がるでしょう。

 

 

以上の観点から、当塾の算数のテストでは、生徒の解答用紙を一旦集めて、下の例のように部分点を加算しています。

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上下の解答用紙を比較すると、どちらも最終的な解答は同じなのですが、⑥が上の例では×になっているのに対し、下の例では△となっていますね。

下の△は、「最後の計算は間違っているが、途中までは正しく解き進められている」とに対して一定の評価を与えたことを表しています。

 

△をもらえた生徒は、解き方そのものは合っていると自信が持てますよね。

途中式が無いと、この「途中までの評価」がどうしてもできません。これだとどこで行き詰まっているのかお互いにわかりにくいですね。

 

ということで、途中式の有無によってテストの点数が増減し、算数の理解力に差が出てきます。

 

 

とは言え、毎年一部の生徒はこの途中式をなかなか書いてくれません。答えが合っていればいいと考える生徒にとっては、この途中式がかなり面倒なのだそうです。

確かに、解答欄に正しい解答が書かれていれば、途中式の部分点は必要ないですからね。

正直、その気持ちはよくわかります。私もどちらかといえば面倒くさがりなもので・・・。

 

 

ですが、その面倒を踏み越えていけば、その先には(長い目で見ると)多大なメリットがあります!

途中式を書いて、ホワイト解答用紙から脱却しましょう!

 

 

というわけで、3月14日はホワイト(な解答用紙撲滅)デー!でした!