塾講師、かく語りき

塾講師、かく語りき

合同会社ディープグラウンド(DG)が運営する、京王線千歳烏山駅にある中学受験塾、烏山進学教室。講師が語る、学問に関係あることないこと。

男たちのジレンマ

女子専門の男子部

弊社は、「女子専門」の塾である。

しかしながら、ありがたいことに、「弟もぜひ」と言ってくださる方もいて、

今年は5年生男子が3名でスタートしている。

男子は女子とは異なり、週1を基本としたスタイルは採用していない。

理由は簡単だ。

男子は勉強しない確率が高いからである。

ということで、小さな塾ではあるが、「男女別学」を採用している。

男子も女子も完全対応!!

なんと良心的な塾なのだろうか(笑)

 

ゲームに乗せるしかない!

そんなわけで男子たちであるが、女子以上に「学習習慣」をつけることは難易度が高い。

プリントの管理もままならないため、ひとつひとつやり方を徹底していく。

どこから徹底するかというと、「覚え方」みたいなところからやっていくのである。

正に、勉強のみならず、勉強のやり方を教えるのである。

それでも、覚えないときは覚えない(笑)

しかし、女子以上に競争好きでゲーム好きな嗜好性を示していることは間違いない。

そこで、私末廣は荒療治を施す。

・30分後に漢字20問、4字熟語・ことわざ20問の小テスト実施

・最下位の者以外は解散(すでに延長2時間)

・最下位の者は合格するまで&明日一日の呼称が「スーパーう〇こク〇野郎」

・一番最初に提出した者には+2点 2番目に提出した者には+1点

結果、喧騒に包まれていたはずの教室に30分の静寂が訪れる。

そして、採点。

先ほどまでの静寂はどこへ。教室内は阿鼻叫換の巷と化す。

結果、最下位の者は…泣く。

しかし、そこは薩摩隼人男が泣くとひたすら煽る

草食男子の対義語はDG男子になる日も遠くはない。

 

ジレンマって何だっけ

別日。

全く宿題をやってこなかった男子生徒2名に対して、22時に以下の問題を出題。

問題:「今週1週間頑張って、先に帰るのに値する生徒はどちらか。」

条件:1 生徒A→「B」 生徒B→「A」

    ⇒即解散

   2 生徒A→「B」 生徒B→「B」(裏切り) 

    ⇒生徒A→23時解散 生徒B→5分後解散 

   3 生徒A→「A」(裏切り) 生徒B→「A」 

    ⇒生徒A→5分後解散 生徒B→23時解散

   4 生徒A→「A」(裏切り) 生徒B→「A」(裏切り)

    ⇒24時解散

 

塾長の発案により、囚人のジレンマを実際に試してみることに。

そして、私の説明を聞き、さすがに説明しすぎだと後ろで微笑んでいる塾長。

しかし、彼はまだわかっていない。

現代っ子の読解力を。

結果

どちらも裏切り24時コースへとなりました。

塾長が「えっ!?なんで??」を連呼した姿は想像するに難くないだろう。

その後、わたしたちならこうするということで、

塾長とお互いの名前を書いて示す。

私たちが解散なので、生徒も仕方なく解散という理屈になっているかどうかわからない理屈を立てて終了。

ちなみに、生徒は、「先生たちはルールを理解していた。俺たちはルールが理解できなかった。それだけしか、差はない。俺たちもルールを理解できれば同じことができた」という謎の言い訳を残して帰宅。

読解力の闇は深い。

錆びついた日本の公教育の毒牙から、罪なき生徒を救うため、

今日もDGは戦うのである。