練習は裏切らない!?
今日は長女の幼稚園のクリスマス会。
なにやら、クラスで「劇」らしきものをするらしい。
「セリフ」は覚えたのか確認してみると、自分のセリフはおろか、
他のパートまでほとんど覚えているようだった。
そもそも、「劇」や「お遊戯」というシステムに馴染めないだけでなく、
人様にあまり興味がなかった私にとっては、この時点で相当な驚きである。
しかし、今までの彼女の行動パターンから、当日がどうなるか予測はついていた。
私は年末の忙しさにかまけて、幼稚園にはいかず、妻に当日の話を来たのだが…。
「どうだった?」
笑いながら、顔を横に振る妻。
「どうだった?」
照れながら、顔を横に振る娘。
そうなのだ。我が長女は「初物」に弱いのだ。
さらに、「人前」にも弱いのだ。
つまり、「初めての」「親の前での」発表会に弱いのだ。
あんなに生き生きと家でやっていた「セリフ」も「踊り」も、
当日は、どこ吹く風でモジモジ仕様(笑)
お隣に座られたお母様には、「普段の様子からは意外」と言われたようであるが、
私たちにとっては、想定通りなのである。
とはいえ、性格は変えられないし、緊張も人見知りもしない父に的確なアドバイスができるはずもない。
これは、彼女自身が自分の力でいつしか越えねばいけない壁である。
「本番に強い」とは
習い事でも勉強でも、「本番に強いタイプ」、「本番に弱いタイプ」というのはよく言われる。そして、確かに存在するように思う。
ただ、「本番の七割力」というのもよく言われるところで、基本的には、本番で実力のすべてを遺憾なく発揮できる方が少数派とも言える。
それだけに価値が高いとも言えようか。
そこで、私なりに考えた「本番に強いタイプ」について考えてみたい。
1 根っからの勝負師タイプ
残念ですが、いるのです。このタイプ。
これは、努力だけでは、なることも作ることもできない。
今年も、6年生からの受験勉強スタートで首都圏模試70近く偏差値がある生徒がいるのだが、まさしくこのタイプ。
先日、「模試どうだった?」と聞くと、
「楽しかった」
なんて答えが返ってくる(笑)
本人は才能・ひらめき型というよりは、コツコツ積み上げ方で、
1年とは言え、積み上げてきたことは立派だけれど、
それにしても、勝負強いなと言う印象。
ボードゲームなんかさせてみても、さっさと自分のポジションを取ったり、先行者利益を狙ったりと迷いがない。
もちろん、今までの経験から研ぎ澄まされていくものもあるのだと思うが、
このタイプは目指せて目指せるものではない。
2 自分を客観視できるタイプ
これは、「本番に強い」というよりは、純粋に「実力がある」とか「実力が付く」という表現の方が適切かもしれない。
自分を客観視できるとは、
例えば、「自分は緊張するタイプだ」と認識する。
そして、「緊張すること」を前提に、どう対処すればよいかを考えて行動できるタイプのことだ。
必要以上に理想にとらわれることなく、現実の自分を思考のスタートに自然とおくことができる。
そして、良い成果を上げるためになすべきことを、冷静に実行に移すことができるのがこのタイプのすごいところだ。
緊張に限らず、「この分野はいつも自分の感覚よりも点数が低い」、「こういうタイプの問題にミスをしやすい」というようなことを、客観視できるタイプは、PDCAをきちんと自分で回せるため、実力も向上し、本番で大失敗をする確率も少ない。
ただ、殊に小学生の場合には、こうしたことをいくら大人が伝えたところで思うようにはいかないところだ。
やはり、「自分で」自分を客観視すると、もっというと、
自分で客観視することの必要性に気が付く、ということが大切になってくる。
目指すならこのタイプだ(長女よ、お前のことだぞ!)。
3 これは余談ですが
手前みそになるが、弊社では12月の模試から、偏差値15くらいひっくり返す生徒が毎年出てくる。
これは、上記二つというよりも、本人の熱意とこちらの戦略が見事にはまったパターン。
まずは、大前提として、本人の熱意。これがないとあらゆるものは上滑りしてしまう。
そして、手前どもが練りに練る戦略。
出題傾向、今年の動向予測、本人の能力を総合的に考慮し、保護者の方のご意向もきちんとお聞きした上で、リスクを最大限に取りながらの出願をしていくパターン。
正直、そもそも「一発逆転狙い」というやり方は好きではないし、毎回必ず当たるわけでもない。
12歳にして、順調に真っ当な勉強を継続してきた受験生の方が、ある意味ではすごいといえる。
E判定からの奇跡の大逆転とか、たった数ヶ月で偏差値爆上げとかも凄いなと思うけど、コツコツと勉強を続けて当然のようにきちんと志望校に合格していくのもめっちゃ凄いと思うし、ある意味奇跡の大逆転とかよりも全然凄いと思う。世間はそういう子にあまり関心持たないけれど。
— りんごくん@慧真館 (@keishinkan) 2018年12月4日
ただ、ぴたっとハマった場合、「奇跡的な」ことが起こること、これもまた事実である。
そして、ここ数年、毎年このようなことが起きているのも事実。
ただ、喜ばしい反面、「逆転合格専門塾」みたいに捉えられてしまうのは、少し違うかなという気がしないでもないが、
ほとんどの生徒が転塾生の現状に鑑みれば、致し方ないともいえる。
ということで、4年生、5年生の受講生、まだまだ募集しています!
塾屋稼業のかなしい性
幼稚園の発表会に関して、妻が真っ先に印象として口にしたのは、
長女が本番でもじもじしていたことでも、
誰よりも目立っていた同級生の話でもない。
幼稚園の先生方の準備である(笑)
直接、「子どもはとにかく、先生方の準備は本当に大変ですね」と直接伝えるくらいである。
悲しいかな、子どもの初めての発表会で生誕の日からこれまでの日々が走馬灯のようによみがえり、成長に涙する幼稚園ママの姿はそこには無い(父の場合もっとない)。
通常業務のなか、これだけの準備は本当に大変だろうな
4歳児をうまく回すオペレーション…想像できない
こんな感想ばかりが脳裏を支配する。
思えば、弊社のBBQイベントは休日返上、連日の深夜作業がこのところの定番。
上がり続けるハードルの高さ(自分で上げているだけです。)と下がり続ける体力の不協和音の中、戦い続ける日々が、また来年やってくるのである。
皆様、こうご期待。