塾講師、かく語りき

塾講師、かく語りき

合同会社ディープグラウンド(DG)が運営する、京王線千歳烏山駅にある中学受験塾、烏山進学教室。講師が語る、学問に関係あることないこと。

長女にありがちなこと。25年前の懺悔

 

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子どもってキャラ物好きだよね!?

さて、ある日美術教室で絵具セットを買う際、バトルになった。

 

娘:「ピンクのウサギのやつがいい!」

私:「いやいや小学校でも使うし、シンプルなやつにしな!」

 

というやり取りの末、買うのは親じゃい!!と娘の意見ガン無視で買った。

こんなやり取りをたくさん繰り返すうちに、

「どうせママはキャラ物はダメっていうからね~」と聞き分けが良くなる。

 

これ大事!

 

とにかく「飽きないヤツにしてほしい!」

これが私の切なる願いである(笑)

 

 25年前の懺悔

あれから25年。

この25年の間、私は“あるもの”を見るたびに胸に「チクッ」ととげが刺さったような痛みを感じる。今でも裁縫箱を見るたびに一瞬頭をよぎるあの嫌な記憶をご紹介したいと思う。

 

『あるもの』とは、6年生から使っている裁縫箱だ。

 

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紫色の半透明で、スタイリッシュなやつ。

今でも大切に使っている。

満足に使いもしないのにミシンセットまでそろったセットだ。25年も大切に使っている。でも、今でもデザインとしてはスタイリッシュだから娘の裁縫道具に学校へもっていってもいいくらいだ。

 

でも、この裁縫箱には私を苦しませる思い出がある。

 

 

単刀直入にいってしまうと、妹の裁縫セットを奪ったのだ。

 

妹の裁縫道具を奪って以来、私はキャラ物を買わなくなった。

 

 

妹の裁縫道具を奪った?

私が小6の時の春、4年生になる妹が家庭科で裁縫セットが必要になるという手紙を持って帰ってきた。

 

 

カタログには、私が4年生だった時には無かったカッコイイ、シンプルなデザインが並んでいた。

妹は、そんなシンプルでカッコイイものには目もくれず、

 

ウサギちゃんのキャラ物を指さして

「これがいい!!」

と両親に告げた。

 

私はというと、当時ネコちゃんのかわいい白の裁縫道具を使っていたのだが、それを急に子供っぽく思い始め、どうしても買いなおしたくなっていたのだ。

たぶん、都会から引っ越してきた友達や、高校生のお姉ちゃんがいる友達の影響だろう。

 

 

そこで、妹に私の裁縫道具をあげるから、紫の裁縫道具を注文するようにお願いした。

 

何という交渉をしたのか、

妹は拒んだのか、

今となっては何も思い出せないのだが、

 

とにかく、私はシンプルな裁縫箱を手に入れ、それまで使っていたキャラ物を妹に押し付けたのだ。

 

 

頭の中で、自分のことを

『セコくて自分さえよければいいと思っている最低な人間』

だなぁ

と思いながらも、

 

『どう言えばあの裁縫箱を自分のものにできるかな??』

 

とゲーム感覚のように楽しく考えている自分も確かにいた。

 

今考えれば、なんて嫌な奴なんだ!と思う。

 

そして、それは当時の私も感じていたのか、

それから25年、

何かあるたびに思い出す。

だから人がズルいことをやっているのを見かけたら、

 

人に注意できる立場じゃないんだよね~と思っている。

 

 

 

この時から、私はキャラ物を買わなくなった。

キャラ物は飽きが来てしまうことを痛いほど確信しているからだ。

 

チクチクする胸の痛みを誤魔化しながら、

まだ大切に使っているスタイリッシュな裁縫箱。

 

これは私の最低の行いだったという反省と戒めのために最後まで使い続けるだろう。

 

もう遅いが、

 

妹よ。ごめんなさい。

 

長女にはアルアルか?!

でも、もしかしたらみんなに身に覚えがあるのでは?

と思い、ブログにしているのだが、

 

先日、こんなことがあった。

 

スーパーに夕飯の買い物に行った際に、ふとクーピーの安売りに目が留まった。

上の子には小学校受験だとかなんだかんだで3回ぐらい買ってあげていたが、

次女には買ってあげたことがない。

 

折れたり無くしたりで不完全なお下がりで今まで済ませていたが、

 

たまには次女専用を買ってあげよう!と、購入。

 

家に帰って早速次女に渡すと感動していた。

「いつもお下がりばっかりでごめんね」

 

上の子が、「私には?」と言ってきたが、

「いやいや、あなたは持ってるやん!」と軽くあしらった。

翌日、なぜか新しいクーピーを上の子が使い、姉のお下がりを次女が使ってお絵描きをしていた。

私:「なんで?これミナミのじゃん!」

娘:「ミナミがこっちがいいから交換しようっていうから交換した」

私:「そんなわけあるかいっ!!新しい上に、そっちは12色、昨日買ったのは15色だよ?」

娘:「でも交換するって。ね~ミナミ?」

 

いやいや言葉が覚束ない妹に「うん」と言わせるような言い方だし、絶対ダメやろ?

 

卑怯だ!!返せ!!とキレて返させた。

でも、1時間後、

 

「ね?ミナミ!交換してくれたらお姉ちゃんのお菓子あげるよ!?」

 

交渉???

を持ちかけている長女を発見し、2度目のお説教!

※懲りずに隠れて翌日3回目の交渉をしていた。。。。

 

娘に説教をしながら、チラリと横に目をやると、

 

あの裁縫箱がまるで新品かのように仰々しく、

存在感をあらわにして棚に置いてあった。

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