あるご家庭からのメッセージ(仮)
※ このメッセージは10年以上中学受験の世界にいる私が過去に受けたご相談から、想像して書いているモノであり、実際に特定のご家庭を指すものではありません。
「先生に相談とお願いがあります。
家で勉強している様子がありません。怒ると多少やりますが、私が仕事から帰る時間が遅い日には、いないのをいいことに、全くやっていません。怒った後しばらくは机には向かっているようなのですが、やる気がないのではかどりません。
先日、〇〇中学に見学に行ってみたんですが、その時は喜んでいました。頑張るとも言っていました。でも、やる気のスイッチは入らなかったようです。宿題が真っ白だったので、やる気がないならお金がもったいないから中学受験をやめてもらおうかと思い、家族で話し合いました。このまま「やる気のない→宿題やらない」という状態が続くようであれば中学受験を撤退することも視野に入れています。本人にもこのままやる気を出せないなら辞めさせるということで、誓約書を書かせました。先生からも娘に勉強をするように言ってください。」
今、「冷静に」この文章を読んでいる皆さん・・・
私も、このお母様のお気持ち、めちゃ分かります!!!!!!
共感度∞です‼
でも、これは中学受験生の保護者としては落第点・・・
この文章内に中学受験の保護者偏差値 【***】の理由が5つもあります。
過ちその1:勉強は「やる気」で解決すると思っている。
勉強は「やる気」でするものではありません。
規則を決めて、システマチックにするものです。
考えてみてください・・・
・学校に6年間通うのは、「やる気」ですか?いやいやいや・・・
みんなが「学校には行くものだ」と思っていて、
時間が決められているから行くのです。
・お風呂や歯磨きは?やる気でするものですか?いやいやいや・・・
毎日するものだし、やらないと虫歯になったり、臭くなってしまうからでしょ?
・毎日洗濯機を回すのは「やる気」?ちがうっしょ?
なぜ勉強だけは、「やる気」をそんなに欲しているんですか??
やる気ないとダメなんですか?
やる気は無くてもそれなりにやってくれればよくない?
自分だって、毎日の家事や仕事にやる気満々で取り組みますかね?
鉢巻き絞めて勉強するイラストとか見すぎていて、やる気という空虚なものを追い求めているだけです。

親の理想的な「やる気」の状態になる日なんて、受験まであと50日をきったあたりからです。
それも「やる気を『出した』」わけではなく、
できる問題が増えてきて楽しくなってきたから
「勉強やりたい気持ちが『勝手に出てきた』」とか、
勉強することに慣れてきて、色々なものが楽勝になってきたから、
「ちゃっちゃとやってしまおう」と思えるようになってきたとかであって、
わざわざ意識的にやる気を出したわけではないのよ。
スタートの時間や、やるべき量、勉強する場所などを決めたり、チェックする時間や丸付けなどの役割分担などを決めたり、ときにオプション講座なども申し込んで、システム的に勉強をする時間や量を増やしてやるものであり、「やる気」などという不確かなものに頼っていてはいつまでたってもストレスが増える一方です。
過ちその2:『憧れの〇〇中学に行きたいんでしょ?なんでやらないの?』と思っている。
そんな殊勝な子は中学受験生の1割程度だと心得よ!
憧れの学校ができて、合格したいと切望し、一生懸命頑張って毎日勉強するというのは、受験生界の中でも1割以下。
ほとんどの子には、自分から進んで勉強を頑張るほどの気持ちになる憧れの中学は最初はありません。
・親や塾の先生に紹介された学校
・友達が目指すと言っていた学校
・知り合いのいる(卒業生)学校
・近所の学校
こんな要素から希望校が出来上がります。
希望校が志望校として本人に現実味を帯びてきて、勉強しなきゃ!
と思うようになるのは、成績が伸びてきてから、
「あと少しで行けそうじゃん」になった後・・・。
つまり、やっぱり直前50日なのよね。
憧れの学校ができたら突然勉強するようになるなんて過去に片手で数えられる程度。ということは統計上、9割は違うということでしょ。
でも、憧れの学校を洗脳しちゃうのはアリだと思いますよ!
話題にたくさん出して、憧れの学校に仕立て上げて、管理して背中を押す作戦はアリ!
私が言っているのは、
学校を見せたらやる気が湧いてくるというのは夢物語だということ。

これは、『痩せたいんでしょ?なんで毎日走れば痩せるってわかっているのに、やらないの?』
と同じです。
痩せたらかわいくなる・・・
痩せたらモテモテになるカモ・・・
わかっちゃいるけど、面倒なんだもん‼
なのですよ☆
痩せたいとは思っているのよ!
でも、死ぬわけじゃないし、痩せないと絶対にダメってわけじゃないからね~。。。
過ちその3:お金がもったいない
いやいやいや・・・そういう子ならなおさら中学でジャンプ台飛んでいたらいいやんか!
後になればなるほど助走距離なくなってジャンプ台の勢いは弱まる~。
勉強は、将来何になるかどうかに関わらず、大きな効果が!
例えば、バレエスクールは、将来バレエダンサーにならないならかけた費用対効果は小さい。精神面が鍛えられたとか、目標を持って取り組む姿勢が学べたとか全部に共通することはさておき、技術的な面ではそうでしょ?
勉強はその点、高校や大学、何になるにしても「学ぶ」ということは避けられない以上、費用対効果が大きい気がする。もったいなくないよ!やらせなかったらもっとひどくなって、将来独り立ちしてくれなかったら今の何倍も金食い虫になるわよ~!

過ちその4:「会議」になっていない「家族会議」
それ会議ですか?親子喧嘩をしましたとかでよい気がする。
我が家は中学受験をします。
↓↓
なぜなら中学受験をした方がいいと親が思っているから。
↓↓
つべこべ言わず勉強しろ!
でよくないですかね?
教育環境が良いとか、
大学進学率が良いとか、
高校受験よりコスパがイイとか、
中学受験生の方が生涯の平均年収が高いとか、
色々と理由はあるけど、
それ説明したところで見渡している世界が狭くて子供にはわかんないだろうし、
中学受験がその子人生の唯一の道ではないのは事実だし、
話し合ったところで、
帰着する先は
父ちゃんと母ちゃんは中学受験をさせたい!だと思う。
親が、自分の人生を振り返ったうえで、子供の将来を色々と考えた結果、中学受験をさせた方がプラスになるだろうと思った。
それ以上でもそれ以下でもない。
そして、その話ってわざわざ会議しなくもいいのよね!
そもそも子供のやりたくないという気持ちは論理的じゃないから聞く価値無いし、
話し合って『中学受験どうする?やるの?』を議題に上らせた時点で、子供にとっては撤退が選択肢の一つに上がったも同然で、ディベートスキルレベル1ですわ。
正解は、
『(決定事項)中学受験はします!』
で、
『どういう作戦で受験を戦います?』
というところから話をスタートしないと、最後には怒鳴るしか方法無くなってディベート負けちゃいますぜ。
過ちその5:誓約書
これが効果があったためしがない!!
だってさ、誓約書って小学生相手に何を言っているのだ?
そのまま切腹か惨殺されるわけでもあるまいし、せいぜいお小遣い抜き程度でしょ?
そうでなくてもその誓約書に描かれた内容は実行されるんですか?
この相談にあるみたいに、もし誓約を破ってしまって中学受験がなくなって本当に嫌なのは親じゃん?
どっちにしても子供には損害がないのに、誓約が有効だとは思えない!
拇印押した誓約書を見せられたこともありますが、
こっちは面白くて写真撮りたいな~!って感じですね。
とはいえ、気持ちはめちゃめちゃわかるんですよ!
私も経験あります‼
このメッセージのような対応をしたこともありますが、
散々上手くいかなくて、人の連絡を客観的にみて、
「そんなんで勉強やるわけないじゃん」と思うにいたりました。
でもそれは、たくさんの実例を見てきたからこそで、
通常のお母様方なら陥っても仕方なし!
厄介なのが、熱心なお母様ほど陥りやすいということです。
自分も一生懸命だから、こどもにも一生懸命頑張ってほしいと思うんですよね!
でも、別人格なので、一旦落ち着いて考えましょう。
合理的に考えましょう。
勉強することが当たり前になるためにどうする?
と考えることが建設的です。
芦田愛菜ちゃんが読書は歯磨きと一緒でやらないと気持ちが悪いと言っていました。そのぐらい当たり前にするものに出来たら最高ですよね!
中学行っても高校生になっても一生ものの財産です。
上記5つ!心当たりのある方は次からすぐに気を付けましょう。
保護者偏差値が下に振り切れてしまっています!
今すぐにこうした間違いを正して、こどもの一番の理解者で、一番のサポーターになっていきましょう☆