類は友を呼ぶ!?
先週「過去問特訓」やら「祝日イベント」やらの話を書いて、このブログも随分“進学塾”らしい様相を呈してきた(笑)
いいことである!
私を見て、中学受験の進学塾を経営していると思う人は皆無だし、
私というか、我々4人というか、DGというかは別にして、
今更「変わっている」ということを否定する気もさらさらなく(できないだけですけどね!)。
ただ、世の中には“変わった人”はたくさんいるもので、先日、埼玉で塾をされている真島先生
のLINEグループに入れていただいた。
まぁ、個々のメンバーの皆様が“変わっている”こと、“変わっている”こと(笑)
もちろん、とてつもなくいい意味で!
たぶん、世の中の塾講師の9割くらいは、“マジメ”な人たちだと思うのだけれど、
私の周りには、残りの1割の人が多いらしい。
いや、そんなことはない。
私はマジメだ!
誰が何と言おうとも!!
そして、今日もDG4人衆は自分こそがスタンダートと信じてやまないのである。
質問に答える
さて、入れていただいたグループの中で、真島先生のところに中学受験生の保護者様から質問が寄せられたというのだ。
このグループは圧倒的にリスポンスが早い方ばかりで、
朝起きると未読100なんてザラであり、
私の存在感なんて皆無なのだが、
せっかく中学受験のお話なので、ここは回答してみよう!ということで、今回の記事はこのご質問に対する回答である。
何とも中学受験進学塾らしいブログではないか!
ちなみに、セカンドオピニオンも受け付けておりますので、お気軽にどうぞ。
個人が特定されない範囲で質問の趣旨を要約すると、
Q1 首都圏模試と四谷大塚の模試で偏差値20以上違うなんてことはあり得るの?
Q2 城北中学第一志望で、一本のつもりだけれど、塾側は併願校も勧めてくる。どうしたらいい?
という2点。
手前どもは、今年こそ、紹介で男子を受け付けているけれど(来年度からは募集予定です。)。昨年度までは、女子専門中学受験。
しかも、城北はエリア的には圏外。
ということで、城北中学の環境だったり、校風だったりには詳しくないので、
一般論の色が強くなってしまうが、反対に、これをご覧の方にも、「DGだとこんな感じの進学指導なんだ~」というのが伝われば幸いである。
首都圏模試と四谷大塚の模試で偏差値は20以上異なることはあり得るか?
結論!
あり得ます。
まずは、「偏差値」ですが、これは私が述べるまでもなく、平均点を50としてのばらつきであったり、自分の位置を示す指標です。
ですから、母集団が異なれば、当然にその数値も異なります。
もちろん、こんな説明が聞きたいわけではないですよね(笑)
さて、もう少し一般論です。
偏差値はその特質上、50周辺と65周辺では値1あたりの重みが異なります。
ここでよく言われる例は、「マラソンの順位」ですね。
1位~10位くらいまでは、一人一人の距離も離れていることがありますが、真ん中は団子状態。
偏差値もざっくりとこのようなイメージをお持ちいただければと思います。
その意味では、自分の志望する学校が偏差値50付近にある模試を選択することが、母集団との関係では有用です。
あくまで、「母集団との関係では」です。
今回の相談者は「城北」中学をご志望ですから、その意味では首都圏模試よりも、四谷大塚の模試の方が、母集団との関係においては望ましいようにも思います。
ただ、模試の内容に関してはそれぞれ“色”があります。
首都圏模試は、比較的容易な設問を解答できれば、偏差値はある程度高く出る傾向にありますし、反対に四谷大塚の模試の場合には、大問をきちんと取りきることも要求されます。そして、一般的には慣れの問題なのか、自塾の生徒の方が点数は出やすい傾向にあります。
また、秋以降の模試は、すべて受験することで苦手範囲を把握できるよう設計されていることも多く、単純に今回苦手範囲が多く出題された可能性も払しょくできません。
そして、何よりもお伝えしたいことは、
中学受験では模試の偏差値よりも過去問との相性の方が重要
ということです。
恐らく、多くの心ある中学受験講師の皆様が頷いてくださっているのではないでしょうか。
重要なことなので、もう一度。
中学受験では模試の偏差値よりも過去問との相性の方が重要です。
問題が共通している公立高校入試とは異なり、私立中学の入試は千差万別です。
ですから、一般的な問題の模試に強いことが、必ずしも特色を持つ学校の入試にアジャストできることを意味しません。
今回の相談者様も、今回の結果に一喜一憂することなく、通われている塾の先生と、過去問を使った対策と戦略に今後時間を割かれるとよいかと思います。
こういう経緯もあり、弊社では三大模試の受験を否定も推奨もしない立場を取っています。
「受けたい方はどうぞ。ただし、おススメはしませんが。」というのが私たちのスタンスです。
その代わり、過去問は2学期以降ガッチリやります!(この辺は先週の記事で。)
三大模試を受験するメリットとデメリットをまとめると次の通りです。
【メリット】
・母集団が多い中での自分の今回の位置を知れる。
・継続して受験することで成績の推移を知れる。
・多くの受験生の中での試験を体験できる
・志望校が試験会場になっていると、モチベーションが上がる。
【デメリット】
・あくまで“今回の模試”での成績であり、志望校の出題傾向をふまえていない。
・時間と費用が掛かる
中学受験でおなじみ併願校問題
長くなりましたが、続いて併願校の問題です。
まずは、今回の相談者様がDGの生徒であった場合、どうなるかというと、
城北だけを受ける!
という結論になります。
手前どもの塾で一貫しているスタンス。
それは、受験校は家族が決める!
ということ。
当たり前のように感じますか?意外とそうではない塾、多いようですよ?
偏差値が高いとか低いとか、そうしたことではなく、
「どこに行きたいか?」
「どこまでなら行けるか?」
という避けては通れないシビアな問いを、受験生本人はもちろん、ご家族に寄り添いながら、一緒に決めていきます。
「現在の偏差値は〇〇なので~」から始まる進路指導はここにはありません。
だから、時間もかかります。
弊社の平均面談時間は2時間にも上ります。
平均ですよ?一人あたりですよ?
4時間の方もいらっしゃいますよ(笑)
そういう普通の塾がやらないところを大切にするのが、私たちDGです。
偉そうに書いていますが、対応するのは田川です(笑)
お父様がいらっしゃる場合を中心に私も参戦することがありますが、女性は女性同士の方が話しやすいことも多いようで。
さて、今回の相談者様の件ですが、塾では併願校も勧められているということ。
これは、必ずしも商業主義というわけではないかもしれません(当たり前ですが、ビジネスなので、商業主義の塾もありますし、それを否定するものではありません。)。
塾講師の中には、「成功体験を持って中学に進学してほしい」という方もいらっしゃいます。
この辺りは、担当の先生と、ご家族との信頼関係によるというほかありません。
「信頼される先生がススメてくださるのなら」と思えるかどうか、もっと言えば、「信頼できる先生の意見も聞いてみたい」と心底思えるかどうかです。
私たち塾は、目に見えないものをご提供させていただいていますから、このような信頼関係が最も重要であることは言うまでもありません。
ただ、一番に尊重されるべきはご本人とご家族の意思である点に変わりはないと考えています。
まとめ
長くなりましたので、まとめてみます。
Q1 首都圏模試と四谷大塚の模試で偏差値20以上違うなんてことはあり得るの?
A1 ありえますが、模試の結果に一喜一憂することなく、過去問への対策を進めていきましょう。模試よりも過去問の方がずっと大切です!!
Q2 城北中学第一志望で、一本のつもりだけれど、塾側は併願校も勧めてくる。どうしたらいい?
A2 ご本人とご家族の意思を最優先で!ただし、必ずしも併願校受験が悪ではありません。
帯に長し、まわしよりも長し
3,000字の超大作完成(笑)
まとめを見ると、これだけ書けや!という方もいらっしゃいますよね。
すみません。いつも長くなってしまうのです。
今度の桐朋女子合否判定テスト
「口頭試問」の解説なんて、約30000字ですからね。
どんなに社内でディスられようと、読んでくれるあなたのために、今日も文章を書き続けます。
寝つきの悪い方、是非ベッドでお読みください。
熟睡の世界へとあなたを誘うはずです。