算数の要素の中でもいろいろな範囲で登場する『比』と『割合』。
比 → 2つ以上の数を、簡単な整数で表して見比べたもの
割合 → 2つの数について、一方の数が他方の数の何倍かを表したもの
当塾では、はじめは「比」「割合」も、「速さ」や「規則性」など1つの単元として同列に扱います。
が、授業が進んでいくうちにいつの間にか「分数」や「単位」などの基本計算に移行しています。
さらに応用範囲になると『速さの比』だったり『割合のつるかめ算』だったりと、他の単元に出張することもあります。
これがまた難しいんですよね・・・。
『比』と『割合』は、受験生が避けては通れない、間違いも許されない、必須技能となっています。
『比』と『割合』は、大人にとっても必須技能
こちら、ある日の私の晩酌セット。
黒糖かりんとうと、缶のお酒です。
甘いおやつに甘いお酒を・・・?
と思われるかもしれませんが、いつも通りの光景です。
それよりも、気になるのがこちら。
かりんとうの袋の裏面ですが、
栄養成分表示の・・・
これ!
かりんとうって、小麦粉の生地を、油で揚げて、糖蜜でコーティングしたものなので、思っているよりカロリーが高いのです。
この商品も453kcalと書いてありますから、全部食べたら軽い食事1回分のカロリーが摂れてしまうのですね。
・・・ん?
ゲェーッ!
ひゃ、150gーッ!?
【問】
このかりんとう1ふくろに含まれるカロリーの量を計算しなさい。
【解】
100gで453kcal
150gで□kcal
と考えて、これを比例式に直すと
100g:150g=453kcal:□kcal
先に 100g:150g を 2:3 に約比して、
2:3=453:□
★内×内=外×外 より、
□=3×453÷2
=679.5
答え
679.5kcal
普通の1食分のカロリー量・・・!
どうして1ふくろ分のカロリーを書かないの・・・?
というように、日常生活においても比は役に立つのです。
では、割合はどうでしょう?
もちろん、教材はこちら!
缶の成分表示の・・・
この部分!
私、お酒が弱い(好きなのですが)ので、3%缶を愛飲しています。
近年、ダイエットブームや生活習慣病予防としてアルコールを控えたい人が増えているみたいですね。
その結果、低アルコール飲料の売れ行きが好調で、続々と新商品が出てきているので、私にとってはとてもありがたい状況です。
ちなみに、生活習慣病のリスクを抑えるには、1日あたりのアルコール摂取量を20gほどにしておく必要があるそうです。
20g・・・?
さて、そこで2問目。
【問】
この缶チューハイに含まれるアルコールの量(グラム量)は何gですか。
ただし、アルコールの比重は0.8g/cm3として計算しなさい。
【ヒント】
比重とは、物質1cm3(=1mL)あたりの重さのことです。
算数じゃなく、理科かな?
【解】
1缶の内容量350mLのうちの3%がアルコール量(体積量)で、
3%は小数になおすと0.03なので、
350mL×0.03=10.5mL
また、アルコール10.5mLの重さは、比重0.8g/cm3を用いて、
10.5×0.8=8.4
答え
8.4g
1日の摂取量を20g以内に抑えたければ、3%缶を2缶と半分くらいまで、ということになりますね。
このように、比と割合を習得しておくことで、ササっとカロリー計算やアルコール計算を済ませられるので、
生活の質を向上させ、健康体でいることができます!
あれ、じゃあお店に売ってる9%缶チューハイって・・・
単純に計算するとアルコール濃度3倍ですから量も3倍で・・・
それを愛飲している人は・・・
気が付かなかったことにしましょう。
そしてこれも・・・
気が付かなかったことにしましょう。