塾講師、かく語りき

塾講師、かく語りき

合同会社ディープグラウンド(DG)が運営する、京王線千歳烏山駅にある中学受験塾、烏山進学教室。講師が語る、学問に関係あることないこと。

不便を選ぶは自己責任で

スマホアプリや買い物サイトなどにログインするとき、パソコンがIDとパスワードを記憶して、次回から自動的に入力してくれる機能がありますよね。

 

あのシステムに頼らないことを美徳としている私は、今でも多くのサイトのパスワードを随時入力しています。

 

私としては、記憶力の訓練になるかと思ってこのようなことをしておりますが、先日、とある銀行のサイトのパスワードどうしても思い出せなくなり、困ったことになりました。

結局手当たり次第に入力しては入力制限されることを繰り返し、数日かけてようやくログインに成功しました。

 そんなことになるくらいなら、便利なオートログイン機能に頼ればよいとはわかっているんですけどね・・・。

今度こそ忘れないよう、記憶力の鍛錬を今後も続けていきたいと思います。

 

 

便利といえば、算数の公式

たとえば立体図形の単元には、柱体の表面積を求める公式があります。

 

 ★柱体の表面積=底面積×2枚+底面の周りの長さ×高さ

 

柱体の体積は、実はすべての面の面積を求め、合計すれば求められます。

それが一番直感的な解き方であり、だれもが最初にやる解き方でしょう。

 

一方、公式を使った解き方では、計算の手間が減ったり、数字1つ1つを確認しながら解き進められたりと、良いことがたくさんあります。

 

 

塾としてはもちろん公式を使った解き方を推奨しておりますが、言ってしまえば試験では素早く正解できることこそが求められていることであり、それが可能であれば正直どのような解き方でも構わないのです。

公式を覚えていなくても、正解が出ればちゃんと点数が入るのです。

そしてそのような解き方ができる受験生の方が案外地頭が良かったりするものです。

 

 

ただし、公式というのは、算数の解法のエッセンスを抽出したようなものであり、無駄のない最善手が示されているものです。本当にこれだけで解けてしまうような問題もあるくらいです。時間の限られている受験時において、これを敢えて使わないという選択肢は、まず無いでしょう。

 

 

ですので、もし、どうしても公式を覚えたくないとか、公式に頼らない自力で解きたいという場合には、自己責任でよろしくお願いいたします。

公式を使わないで解いた際に発生した計算間違いや応用不能につきましては、当塾では責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

 

 

・・・とか何とか言っておりますが、個人的には、最善じゃない手にこそ思考の余地があると思います。

私自身がそういうところを考えるのが好きというのもありますが(笑)

公式は覚えてさえいれば考えなくても答えが出ることがメリットでもあり、デメリットでもあると言えるでしょう。

 

 

もし受験までにまだ時間的な余裕がある人であれば、初めは公式に頼らずいろいろ考えてみるのが良いと思います。

「三角形の面積がどうして底辺×高さ÷2なのか」とか。いろいろな解き方についてじっくり考えてみてください。

あとは公式にはそれが作られる経緯が必ずありますから、それを追ってみるのもよいかと思います。

 

もし受験まで時間がない場合は、兎にも角にも公式を覚えて、一通りの問題を解けるようになった方が良いでしょう。

50分程度の試験時間で、現在のボリュームの入試問題を全問解くためには、公式はどうしても必要不可欠です。

 

自身の現状に応じた手段で以て受験勉強を進めていきましょう。