塾講師、かく語りき

塾講師、かく語りき

合同会社ディープグラウンド(DG)が運営する、京王線千歳烏山駅にある中学受験塾、烏山進学教室。講師が語る、学問に関係あることないこと。

行く年度、来る年度

受験の結果も出そろいまして、当塾生は全員合格!

皆さん、お疲れさまでした!

 

2月11日には全員参加で合格祝賀会(別名ケーキパーティー)が開催されます。

午前中からゲームを楽しみ、夜にはおいしいお食事、そしてカラオケ大人にはもちろんお酒も!

毎年これが楽しみでお仕事をしていると言っても過言ではありません。

今から当日まで、体調を崩すわけにはいきませんね!

 

 

今年度と次年度について

今年の受験生(現6年生)を思い返すと、全体的に努力家が多く、黙々と自習を進める雰囲気ができていました。

休み時間や、授業後の時間にも、着席して問題に取り組む姿勢が素晴らしかったですね。

そして、その雰囲気が教室全体に蔓延したことにより、自由派の生徒もちゃんとコツコツ問題を解くようになったことが、今年の成果を生んだものと思われます。

 

このことから、きちんと1つ1つの教材に取り組んでいくことができるなら、一定程度の学校であれば十分合格可能で、特待枠にさえ到達し得ることがわかりました。

 

 

一方で、次の受験生(現5年生)は、自由派の生徒が多い様子。

2学期以降に苦労する生徒が多いパターンです。

ちゃんと言ったとおりに教材をこなしていってくれれば、あとで苦労することも無いのですが・・・

 

 

ということは、今年、教員側に必要となるものが見えてきます。

勉強や課題をちゃんとやってくれるように仕向ければよいのです!

危ない言い方をするならば、「人を操る術」と言えるでしょうか。

 

とは言え、モチベーションを上げることに関しては、多かれ少なかれ毎年苦労している部分です。

人を一発でやる気にさせる「魔法の言葉~♪」みたいなのがあればよいのですが、残念ながら私は習得していません。

そもそもそんなものがあるのかどうかも分からないですしね。

 

 

問題点があるなら、対策もある

先生の言葉でモチベーションが上がる生徒上がらない生徒がいる。

言葉で上がるタイプの生徒は、毎年高い学習意欲を持ってくれている。

 

すると、言葉でモチベーションが上がらない生徒のやる気を出させる方法があればよい。

 

 

それがDGベース!

当塾にて今年から開講されるDGベースは、その部分を補完できる可能性があります。(弱い言い方になりますが)

DGベースについての詳しいお話は末廣先生にお任せしますが、簡単にいうと、自由気ままな生徒型にはめるための、型破りな授業。ざっくり言うと「いろいろやろうぜ」です。

 

何というか今年はとりあえず色々やってみてその効果の程を見る、プロトタイプな段階です。

これが成功すれば、毎年同じ仕組みで一定のモチベーションアップが図れますからね。

 

 

ということで、最近はその準備に一番頭を使っています。

新しい仕組みを作るには、それ相応の入念な準備が必要となります。

 

今年度の結果からもわかる通り、生徒から生徒へやる気は伝播します。ということは、先生から生徒へもやる気は伝播するはず。

私もやる気を出して、DGベースが成功するように準備作業を進めております。

 

 

ちなみに私の担当テーマは『実戦』

いろいろな事に挑戦して、世の中の厳しさ、難しさを体験してみましょう!

 

 

 

準備といえば

暖かいところから急に寒いところに行くと、ヒートショックが起こり危険です。

ヒートショックを起こさないために準備運動が必要です。

 

 

同様に、月曜日に開催されるケーキパーティー(合格祝賀会)

おいしいケーキを急に食べたら、ケーキショックが起こって危険かもしれません。

つまり、ケーキの対策をしないといけませんよね!

 

 

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ということで、しっかりケーキの練習をしておきました!

 

何が起こるかわからないケーキパーティー

危険を察知し、その備えを率先して行う姿は、まさに教員の鑑と言えるでしょう。

塾講師が毎年卒業生に贈る言葉

一足お先に入試終了

今年の入試も終わった。

しかし、私だけは、一足早く2018年度が終わってしまっていた。

なぜなら、

9年ぶりにインフルエンザになってしまったから。

まさかこの最終局面で…とも思ったが、なんとも2018年を象徴していたのかもしれない。

今年は、受講生の数こそ少ないものの、

全員が第一志望校へ合格できた!

チャレンジ校には手が届かなかったが、この結果は、率直に胸を張っていいものだろう。ただ、塾としては、予期せぬコントロールできない事態も相次ぎ、色々と勉強させられる1年だった。

気分一新、2019年、今年こそは、初詣に行こう!

ということで、1月14日。やや遅い初詣ながら、早朝からスタッフ全員で地元の神社に初詣に出向いてみた。

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するとどうだろう。

そこからのお問い合わせの電話は連日鳴り響き、その数は10件を優に超えた。

弊社は、折込などの広告を出していないため(口コミで広めてくださる皆様に心から感謝申し上げます。)、この数字は決して悪い数字ではない。

神社さまぁ!!とかいうキャラではないが、

今までの自分たちに、どこか「よい塾だ」という傲慢さがあったのではないかと、改めて顧みる機会となった。

矜持を持つことは大切だが、どんなことでも受け入れられる許容性を持ち合わせたいものである。

 

2018年度生の特徴

さて、全員第一志望に合格した2018年度生の特徴について書いてみたい。

まずは、自発的に取り組むことのできるメンバーが引っ張ってくれたこと。

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これは、とてつもなく大きかった。

弊社は、自主性を前提としながらも、集団の雰囲気を活かしながら学習していくスタイルなので、その年によって教室の雰囲気は一変する。

今年は、早々に小テストの解答を張り出すなど(解答から逆算するといった生徒がいなかったため)、私たちも純粋に「教務」に集中できる環境が整っていた。

塾なら当たり前だろと思われるかもしれないが、「集中力の切れた生徒」への注意喚起や、中々進まない生徒の進度確認など、広義の「教務」には含まれるかもしれないが、教科の内容とは異なる点に注意を割かなくてはいけない場面は、思いのほか、少なくない。

そんな中、今年は人数が少ないこともあり、こうしたことに注意を割かれる時間が激減した。

こうした場合に注意すべきは、「教えすぎ」である。

ある程度自発的に取り組める生徒が多かったので(全員とは言ってない(笑))、

問題に対する能動的な姿勢を損なわないよう、質問に来ても、

「どこまでやったか」

「問題からわかる情報は何か」

「求められているものは何か」

「そのために必要なものは何か」

というように、必要最小限の誘導に留めるようにした。

ここで、普段ブログをご覧いただいている方で多少疑問に思われた方もいるかもしれない。

それは、末廣は文系講師ではなかったのか?ということだ。

実は、弊社、算数は全員が指導可能という何とも珍しい塾だ。

そして、そんなことよりも、

直前期は算数の質問ばかりで、国語の質問には誰も来ないのだ(泣)

 

いつも贈る言葉

この仕事を始めてから、いつからか必ず最後にはこの言葉を贈っている。

すでに昨年のブログにも掲載されているが、改めてここに掲載し、このブログの最後にしたい。

 

 

ここ数年、六年生の最後には、決まって同じことをお伝えするようにしています。本年もあえてそうしようかなと思う次第です。
 
学習塾ですから、皆さんに合格ラインを超える学力を授けることを目的とすることはもちろんですが、そのほかにも、僕は「楽しむ」ということを皆さんに感じてほしいと日々考えていました。
「楽しむと言ったって、嫌なことも辛いこともいっぱいあるよぉ」と思うかもしれません。
なるほど、確かにいつも笑顔でいることは容易ではありませんね。
しかし、「つらいこと」とは何でしょうか。
それは、あなた自身が「つらい」と感じることなのです。
『14歳からの哲学』という書籍の一節にこんな文章があります。
観念が状況を作るのであってその逆ではない。」
思いや考えが状況を作り出すのであって、状況や環境によってその思いや考えになるのではない」と。
 
少し難しかったでしょうか?
具体的にいえば、あなたが「つらい」、「忙しい」と感じれば、
あなたのいる状況はつらく忙しい状況になります。
自分のできることがたくさんある。チャンスがたくさんある」と考えれば、
あなたの置かれた状況はこれ以上ない恵まれたチャンスになるでしょう。
逆もしかりです。あなたの周りにどんなに美しい花が咲いていようと、
あなたがそれに気づき「美しい」と感じなければ、その花はなかったことになります。
やはり、大切なのはあなた自身の考え方、思いなのです。
 
「そうはいってもつらいものはつらいし、忙しいものは忙しいんだよ。前向きに考えるなんて私には無理だ。」と思った人もいるかもしれません。
確かに最初からすべてを前向きになんて難しいでしょう。
また、もしかすると、前向きに考えることだけがいいことではないかもしれませんね。
口頭試問に正解がたくさんあるように、みなさんのこれから直面する問題にはたくさんの正解があることでしょう。
しかし、もっとも大切なことは、自分の考え方で状況や環境が決まるということを知っているということです。
「自分の考え方が状況・環境を決める」このことをしっかりと意識することができれば、どんな時でもあなたらしい考え方ができるようになるはずです。
あなたらしい考え方ができれば、きっとあなたには「楽しい」未来が待っていることでしょう。
みなさんの未来に幸多からんことを心より願っています。

そして、最後に、大人は楽しいですよ。

 

 

塾講師が考える「塾内通貨」の発行について

1月も「師走」じゃ!

1月も半分が過ぎた。

毎年のことだが、1月は本当に時間が過ぎるのが早い。

もし、私が月の和名をつけることができる立場にあったなら、

間違いなく「師走」は1月になっていただろう。

中学受験の講師にとって、この時期はまさにカオス(笑)

目の前の受験生に全力投球はもちろんのこと、

新年度のことも同時進行で進めていかなくてはならない。

なんと、今年は新学期のスタートが2月2日。

そう、まだ入試期間なのだ。

ちなみに、娘の幼稚園であるチームパパのイベントは2月3日。

この日は、レギュラー授業の初回&入試日

ということで、今回は欠席の運び。

建造物三部作(過去のものはこちら

ハッピーハロウィン - 塾講師、かく語りき

類は友を呼ぶ - 塾講師、かく語りき

)の最終話が見れないのは残念だが、

とにもかくにも、まずもって、今年の受験生の合格を願うばかりである。

そして、来年度は色々と新しくなることが多い。

例えば、従来、弊社では「サイボウズ」を使って、保護者様とやり取りをしてきたが、

サービスの終了に伴い、「slack」に移行する。

教員間では既に移行が完了していて、問題なく使用できるのではないかと思っている。

それ以外に、大きく変わるものが二つ。「DGベース」「DGトークン」の採用。

「DGベース」はまたの機会に書くとして、今日は「DGトークン」について書いてみたい。

 

その名も「DGトークン」

「DGトークン」とはなんぞや。わかりやすく言うと「塾内通貨」である。

実はまだ詳細が詰め切れていないところもあるので、導入の背景などを中心に書いていきたい。

まずは、導入の背景であるが、何といっても

頭を使う機会・時間を増やしたい!

これに尽きるのである。

勿論、進学塾に求めるものとして、最短ルートの学習法教授という考え方もあるだろう。

ただ、私たちは少し違う考え方でいる。

集団塾の強みを活かし、そして、より積極的に考えて行動する力をつけたい。

そんな思いから、導入するに至った。

「通貨」といっても、「金融教育」をやりたいわけではない。

さまざまな状況を設定することで、先を予測し、自分なりの考えを持って行動できるようになってほしいのだ。

ということで、今のところ決まっていることはこんな感じ。

 

【名称】
DGトーク
【種類】
奥地:アヒル 桜井:ダイス 田川:指輪 末廣:ヒマワリ

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DGトーク

※ 指輪は壊れやすいため、変更の可能性あり
【数量】
各200
【固定支給】
毎月2トーク
※ 種類に関しては、ランダムor選択→要検討
【組合】
・参加費○トーク
・達成要件を満たすと△トーク
・月ごとの更新制
 例) 早起き組合
  参加費2トークン/月
  7時までの着席で1トーク
【徴税】
・月末に徴税
・毎月1トークンずつ増える(予定)
・月初に提示
・徴税に関しては、後半○トークンで4つなどの指定アリ

【交換】
・相互交換自由
・銀行(教員)と交換する場合には、4:1交換
 例 奥地トークン4と桜井トークン1

トークンの交換】
・シールへの交換
・直接ゲームへの交換
 →セットコレクション and △トークン□個

【スタンプシート】
600(今の倍)に変更

【サプライズイベント】
・供給量の調整
 例) 桜井の鉄槌→全員から桜井トークン2つ没収
   奥地の微笑み→全員に奥地トークン2トークン贈呈

 

「肝心の発行要件や交換要件が決まってないじゃん」というところではあるのだが、

そこはここから詰めるとして(笑)

まず、前提として、弊社では、「シール」制度がすでにある。

宿題を一つするごとに1つ獲得できる、など達成要件を満たすと支給され、

それを300個貯めるとボードゲームと交換できる。

勿論、これはこれでいいのだが、少しありきたり。

ということで、もらうだけは面白くない。

何事にも頭を使おうという発想のもと、シール制度はそのままに、

新たに「DGトークン」を採用し、工夫することでよりシールがたまりやすく、ボードゲームがもらいやすくするようにした。

もっとも、工夫しない者は、もらいにくくなったのだが(笑)

それはそれで、うまくやる者が出てきたときに、なぜうまくやれたのか、自分とどこが違うのかを考え、模倣することから始めてくれれば、

きっとその姿勢は勉強にも還元されるはずである。

 

まだまだ詰めなくてはいけない点が山積ではあるが、運用ルールが決まり、実際に運用されている様子などもその都度ブログにて言及していきたい。

ちなみに、こちらが秘密兵器である。

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秘密兵器

中身は、使い方が決定するまで秘密。ウフフ。

 

家でも使える?

考えてもみれば、「家庭内通貨」もありなのでは?と一瞬思い始めた。

しかし、それなら最初から「通貨」でもいいような気もしていて。

ちなみに初めてのお遣いは、期せずして、勝手に事務所を脱走し、パン屋に向かったところ、無事に警察に保護され(パン屋には到着していた。)妻が怒られるという結末を既に迎えている…。

そうなると、初めての株式投資?いや、初めての一人旅か?

いずれにせよ、かわいい子には旅をさせたいものである。

 

 

中学受験塾講師が考える「1月に学校を休むということ」

月月火水木金金

今年もこの季節がやってきた。曜日が分からなくなるこの季節が。

東京の中学受験は、2月1日が解禁日。

ということで、1月はまさに“大詰め”の時期。

そして、この時期、受験生の中には学校を休んで朝から塾に来る者もいる。

彼らは、8to8

8時から20時まで塾にいるのだ。

私たちは、そんな生徒に合わせて午前中から時間割を組み、授業を設定する。

 

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ここまで読むと、DGは、学校を休ませてまで、塾に詰め込んでいる時代錯誤のスパルタ教育を施す塾であるかのように思われるかもしれない。

しかし、事実はそうではない。

直前特訓のご案内の紙には、わざわざフォントを変え、斜字体にし、下線を引いてまで、こんな文言が掲載されている。

「学校を休むことを推奨するわけではありません」

 

ただ、学校を休んでまで塾に来て学習しようという生徒に応える体制をとる。

それ以上でもなければそれ以下でもない。

「学校を休んで塾に来る」

この行動に関しては、賛否が分かれることだろう。

そこで、このことに関して毎年考えることを書いてみたい。

 

学校>塾!?

とにかく学校には行かせる。学校が第一。

どういうわけか、年々減ってきてはいるが、そんな考えの保護者様もいらっしゃることだろう。私自身も元々はそういう立場だ。

もちろん、それはそれで正解。

1月に学校にいくかどうかは、各家庭の「価値観」の問題で、そこに絶対性は存在しない。

はずである。

問題は、この問題が「排他性」を帯びたときである。

「塾」という言葉に、必然的に「苦役」と「発展性」を連想し、

「そこまでしなくても…」という無責任で冷ややかな視線を他人にも投げかける。

私たちは、自分と異なる価値観から出発した考えや行動に対しては、批判的になりやすい。

しかし、前にも述べたように、「学校にいくか、塾に行くか」は、

各家庭の価値観の問題なのだ。

1月もいつも通り登校してペースをつかみなさい。

これも正解だ。

1月は朝から塾に行って、受験勉強をやり切りなさい。

これも正解なのだ。

唯一解はない。

そして、この決断を自分ですることが大切なのだ。

学校より受験勉強を優先したいのに学校に行っても、上の空で大した意味はないし、

親がどんなに言ったところで、学校に行きたいのに塾に来ても、勉強に身は入らない。

まずは、受験生自身が自分が置かれた状況から、自分なりの答えを出すことだ。

そして、このとき、親を含め、周りの大人はその意見を尊重してほしい。

仮に、自分の価値観とは異なる考え方だったとしても。

学校の先生に対する私の願いは、おおたとしまささんのこの記事がとても丁寧に表してくれている。

6年生の担任の先生たちへ。もしクラスのなかに中学受験生がいるのなら | おおたとしまさオフィシャルブログ「Father's Eyes」Powered by Ameba

 

夢の国で漢字る

私自身が、価値観のバイアスに気づかされたできごとがある。

上京して初めて妻と二人でディズニーランドに行った時のことだ。

ディズニーランドといえば、行列。

薩摩という九州の最端に生を受けた私にはそんなイメージが強い。

私たちが訪れた日も例に漏れず、大変な人込みでにぎわっていた。

そんな行列の中で、一瞬、強烈な違和感を覚えた。

 

親子3人連れで並んでいる。

 

その真ん中の男の子が漢字の勉強をしているのである。

 

漢字!?

 

 

東京の小学生はディズニーランドでも勉強するのか?

この夢の国でもまだ現実にまみれようというのか?

私の脳裏を混乱が支配する。

そして、あろうことが、当時は既に中学受験の塾でアルバイトをしていたにもかかわらず、

「中学受験」ってやつはそんなに大変なのか?

それで小学生は本当に楽しいのか?

と、弱冠二十歳の末廣は、青臭いべき論の眼差しを彼に向けたのであった。

 

すると、こんな会話が聞こえてきた。

 

母:「そろそろやめなさい」

子:「まだ大丈夫でしょ。じゃああと1ページだけ。」

 

??

 

母親が止めて、子どもが勉強することをせがんでいる。

ネズミたちが舞うこの桃源郷とも思える空間で、

まだ勉強というの名の修行に挑もうというのか?

 

一人の少年をここまでさせる。

東京という地は、なんと恐ろしい場所かと、当時の私は恐れ戦いた(ディズニーランドは千葉ですが(笑))。

 

しかし、なぜかある時ふいに、この時の自分の考え方の誤りに気が付いた。

「勉強」=「苦」。ゆえに、ディズニーランドで勉強は場にそぐわない。

それは、勝手に私が抱いたイメージに過ぎない。

この少年にとっては、多くのキャラクターやアトラクションに囲まれた夢の国で、

大好きな漢字を勉強できる。

大好きな場所で大好きなものに触れる。

こんな幸せなことはないのではないかということである。

この少年にとって、

「ディズニーランドでまで勉強しなくても。」

こんな大人の独り善がりな考えは、何の意味もなさない。

楽しいかどうかは、彼自身の問題なのだから。

そのときの少年の笑顔が、私に価値観の相対性無自覚な排他性の恐ろしさを教えてくれたのだ。

 

もう9日

本番まで残り3週間。

1月学校にいくか、塾に行くか。

そんなことに時間と労力をかける必要はない。

周りの目を気にすることもない。

振り返った時に「楽しかった」と思える結果とプロセスのために、

受験生と、彼らを取り巻くすべての人々が、自分の目の前を照らせばそれでいい。

DG生は、塾長と運営部長の美声を聞くのを楽しみにガンバレ!

私ですか?悲しいかな、筋金入りの音痴です(泣)

 

 

 

授業で扱ったボードゲームを振り返る

ボードゲームで成績は上がる!?

先日、保護者様より「最初は授業でボードゲームしてて成績上がるのかな?と思っていましたが、今ではボードゲームのおかげで成績が伸びたと思っています。」

とありがたいお言葉を頂戴した。

何とも嬉しい限り!

もちろん、「ボードゲームをするだけ」では、成績は上がらない。

教科の勉強の積み重ねがベースにあることは言うまでもない。

ただ、所謂「頭を使う」ということの形を作り、経験値を増やすことはできたのだと思う。

教科の勉強に際して、「取り組み方」の改善に資する部分があったと考えている。

 

また、説明書から読ませるという方法も功を奏したといえる。

「国語」となると、文章を「何となく」読んでしまう層は一定数いる。

しかし、ゲームの説明書を「何となく」読んでしまうと、一人だけ明らかにおかしな行動をしてしまう、のみならず、最悪の場合ゲームが壊れる。

実際に、文章の読み方に関しても、客観的に読む段階(レベル)を意識する細かい言葉遣いまで配慮する、といった点が少しずつできるようになってきていて、先週は洗足学園」の国語で80点オーバーが3名出現した!

ただ、やはりある程度の「継続」は必要で、少なくとも半年くらいは継続してやらないと効果は出てこないのかなと思った。

娘とも、週に1つをとりあえずのノルマとしてやれればいいなぁ。。。

 

ここまで使ったボードゲームを振り返る

12月からは、実戦演習期に入るため、ボードゲームは合格祝賀会までしばしのお預け。

ということで、ここまで授業で扱ったボードゲームを振り返る。

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ボードゲーム

 

工夫としては下記の通り。

論理的に考える要素のあるものを使う

場合分けが必要になるものを積極的に採用する

・5月からは、4週を「協力ゲーム」の週とする。

・30分以内で終了するものを中心に選ぶ

 

自分なりの改善点としては以下の通り

・「ダイス」「競り」「配置」など、もう少し体系的に整理してもよかった。

実施順については大いに最高の余地あり。

・本年度は人数が少なかったが、今後は人数による展開を考える必要あり。

・実際のゲーム中の場面に関する「フィードバック」の機会はもう少し多くてもよかった。

 

授業で扱った中で、私自身が好きなのは「マラケシュ」と「マスクメン」である。

マラケシュに関しては、こちらの記事をご参照ください。

keio-juku-gakudo.hatenablog.jp

 

マスクメンに関しては、詳細はこちら。

ameblo.jp

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マスクメン

マスクメンは、「強弱」が最初から決まっていないという点がポイントだ。

理想的には、自分が多く持っている種類のカードを誰かが多く出して強くしてくれればよい。

しかし、そんなことは起こらない(笑)

そこで、どこでバランスを取るかという悩ましさを体感できる。

フレーバーやコンポーネントが楽しいゲームではないが、

しっかりと考えること、悩むことを体験できるよいゲームである。

 

DGベース始動

さて、受験生はいよいよ残り2ヶ月となりラストスパート!

そして、私たちは来年度に向けた準備も着々と進行中。

今年は、「口頭試問」の授業で実施してきたボードゲーム達。

来年度から、「口頭試問」の授業は「DGベース」と名前を変えて、

各教員が1週間ずつ担当する。

具体的な内容は、これだけで1記事になりそうなので、また次回へ。

中学受験のalternativeを目指して、DGはこれからもひた走り続けます。

ハッピーハロウィン

ハロウィンはいつから?

いつからだろうか、日本でもすっかり「ハロウィン」なるイベントが定着している。

個人的には、イベントはあるに越したことはないというスタンスなので、これはこれで歓迎している。

とはいえ、そこまでハロウィンらしいことをせずに生きてきたこれまでの人生であったが、今年は、長女が入園し、日曜日には、パパたち主催のハロウィンイベントが実施された。

ハロウィンは前途多難

「ハリーパッパー」の名の下、総勢60名程度の父親たちが、「魔法班」「装飾班」「食事班」の三つに分かれて活動。

予算取りから始めるスタイルは、さながら会社組織のようで、

サラリーマン経験のない私には、かえって新鮮だったりする。

私が所属していたのは、「魔法班」

「魔法の実験」と「杖づくり」がメイン。のはずだったのだが…。

1週間前になり、シナリオの大幅変更!

 

魔法に使う杖の作成

→ひょっこりでもーとによる電波ジャック&馬車を隠した

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(ちなみに、この敵の名前を社内で募集したところ、〇〇アカとか、△△ゼミナールという使えるわけがない名前しか出ませんでした(笑))

→魔法実験

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→クリスタル(ファイナルファンタジー)による呪文の伝授

(写真がなくてすみません。)

→超巨大空気砲の発射

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→馬車での写真撮影

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→食事

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というストーリーが完成。

その際、私はファイナルファンタジーなるものを生まれてこの方1回もしたことがなかったのだが、その事実に他のお父様方は驚愕。

もっとも、我が班のサブリーダーは打ち上げの際にこっそり自分も知らなかったことを打ち明けてくれた。

だったら、言ってくれよぉ~(笑)

さて、私自身は、魔法実験についての準備を担当。

運営部長に魔法を伝授してもらい、

BTB水溶液で着色した重曹水溶液にクエン酸水溶液を入れる実験と、

イソジンで着色した水にC.Cレモンを入れるという二つの色変わりの実験を準備することとなった。

 ということで、非公式ながらDGプロデュースの魔法実験となった。

人生はいつもアドリブ

写真を見ていただくとわかるのだが、「ボランティア」でやるレベルを大きく超えている(笑)

ちなみに、前回イベントはこちら。

keio-juku-gakudo.hatenablog.jp

根はまじめだがどこかぶっ飛んでエッジの効いた人が集うとこういう仕事になるらしい。

さて、前日準備。

私は、運営部長との実験の通りに各水溶液を準備する…予定であった。

しかし、ここでアクシデントが。

そう。何を隠そう。私は予定通りが苦手なのである(笑)

クエン酸を溶かしていくと…溶ける溶ける。

そして、いつもの悪魔末廣のささやきが脳内を支配する。

 

「全部とかしたら面白いんじゃない?」

 

結果、2Lの水にクエン酸500gが溶け切ってしまったではないか。

ということで、予定よりだいぶ濃いクエン酸水溶液が完成した。

当初の予定では、青い水溶液が泡を立てて黄色くなる予定であったが、実際に実験をしてみると…

もちろん、予想よりも大きく泡立ち、

1Lは余裕で入るデキャンタを溢れるほどに溢れまくるほどに泡立つこととなった。

結果、魔法っぽさはより出たのでOKとしよう。

また、数千個のビーズを35個ずつ袋分けするという杖づくりの作業もお手伝いしたのだが…。

もう私のことをよくご存じの方はご想像の通り

(いやな予感がするでしょう?)

最初こそきちんと数えていたものの、あとは…。

ただ、DGメンバーは偉大である。

皆が声をそろえて言う。

 

「そういう準備は末廣にやらせてはダメ」

 

適材適所を言わなくてもわかってくれているなんてサイコーだ!

 

次回は…

次回の幼稚園イベントは2月3日

そう。中学受験の講師にとっては一番嫌な日といっても過言ではない。

ということで、残念ながら前日準備から打ち上げまで参加は難しいかもしれない。

反対に、この日参加できるということは、全員が進路が決まっているということであり、これ以上めでたいことはない。

最善を望みつつ…。

 

 

 

 

算数の体験授業でドローンが飛んでいた話

ゲームは性格を物語る

月曜日のイベント終了後、いつものように自宅でのDG4人によるゲーム会。

この日のゲームは、「ツォルキン」

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まぁやること満載で、何が何だかわからないまま進行していく。

結果、私は惨敗。

塾長の圧勝。

この手のゲームは性格がとてもよく出る。

私は、正攻法と思われる手を避けて、ポジションを取りに行きがち。

まぁ、見ての通りの性格である(笑)

意外なのが、このタイプの手が櫻井と被ることが多い。

今回も戦略が被り、二人とも撃沈(笑)

赤いスーツを着たり、サングラスをかけたりしている人は、

意外と正攻法。

今回も効率よく加点していった。

田川は、オールマイティーな戦略が多い。

バランスを重視するのは、女性ならではということも言えるのかもしれない。

 

固さと自由さと

さてさて、授業スタイルもそれぞれ全く異なる。

内部生向けの保護者会で使ったことがあるのが、下の図。

 

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実は弊社。一風変わった自由な塾ではあるのだが、

固いところはかなり固い。

教材・カリキュラムはすべてオリジナルであり、

ここはかなり作りこんであるため、ガチガチである。

柔らかいのはデザインだけ(笑)

ただ、この固さがあるからこそ、授業では教員に大きな自由裁量が与えられているのである。

ある者は講義調で語り、ある者はワールドを展開し、

教え方(解法)だけは統一してあるものの、それ以外は本当に、自由裁量である。

この辺りが、「変わった先生が多い」と言われる由縁なのだろうか。

もっとも、全員「自分は普通だ」と言い張るのだけれど。

 

体験授業も自由に

先日の5年生算数。

担当は塾長。

教室の後ろでは、ご両親もご参加。

この局面で、なぜか授業中にドローン参上。

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翌週、算数を担当した櫻井が「ドローンを飛ばすタイミングは一切見つからなかったが、なんで飛ばしたの?」と質問。

答えは、

だっておもしろいでしょ?

それはおもしろい。おもしろいに決まっている。

私だったら、算数にこじつけに行こうとしてしまうのだろうが、

特にそういうことではないらしい。

授業終了後、弊社の教材、カリキュラムにお褒めの声を頂き、入会が決定。

ご帰宅前に、塾長の下へわざわざお越しになり、

「面白い授業されますね」

とお声掛けいただいた。

ドローンの件だけをピックアップしてしまうと、破天荒で気ままな授業のようにもとらえられがちである。

しかし、オリジナルカリキュラムに基づくオリジナル教材により、

学習の進行はしっかりと担保されている。

そして、現にドローンを飛ばしていた自由な彼は、雰囲気だけがやわらかいハードな教材のすべてを授業で消化している。

授業終了後の「臥薪嘗胆」なる時間もそうで、

「やるべきこと」はいつも変わらない。

「生徒ごとの完全オーダーメード」みたいなものが、理想的なのも分からなくはないのだが…

特に小学生の場合には、合格までの「地図」が不鮮明になってしまいがちで。

(現に受験直前までカリキュラムが終わらない個別指導とかあるらしく…)

そもそも「問題を解けるようになる」という目的は共通な中で、

あとは、その過程に色を付けて行けばよい。

 

自由と規律の狭間の中で、今日もDG4人衆は気ままに駆け巡っている。